転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
気になる人

運命の出逢いから半年の月日が流れた。

僕達はクレアとシェイラに何度も会いに行き、幼馴染みとして一番近くにいる位置をキープしていて、お互いに名前で呼び合うほどの距離に近づけた。
ほとんどルイのおかげなんだけど…。

『元アイドルとしての経験を活かせよ』なんてルイに言われるんだけど、クレアの前だと照れてしまう。
意識してしまうとルイの様にスマートにできない時がある。

でも少しずつ、クレアのことを知るたびに嬉しくなる。

たまにケンカをしちゃうけど、シェイラととても仲が良い姉妹だということ。
好きなものは甘いお菓子、可愛いレースやぬいぐるみ、薔薇の花、色は青い色。
趣味は読書と絵画観賞。
本を読み終わったあとはしばらくボーッとしていて、特に可愛い。
そしてダンスが苦手。

あと、僕をあの大きな瞳でじっと見て話をするからいつもドキドキしてしまう。
そして、ちょっと意地っ張りなところもあるクレア。

もっともっと君のことが知りたい。
……でも、最近どうしても気になることがある。


「クレア様、お手紙が届いていますよ」

今日はアリストロ伯爵家に来ていた。
クレアは綺麗な緑色の手紙を受け取り、とても嬉しそうに読み始めた。

クレアが前に住んでいたところにいる友達からの手紙がよく届いている。
いつも同じ緑色の封筒だ。
クレアは満面の笑顔で手紙を読む。
最初の頃は仲がいい友達なんだなと思っていたけど、頬を赤くして読んでいるのが気になった。

もしかしてクレアの好きな人?
僕はさりげなく聞いてみたら『とても大好きな友達なの』と手紙を手に少し恥ずかしそうに言っていた。
恥じらいながら大好きって…。
まだ恋人じゃないけど、好きな人ってこと?


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