転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ～一途な恋の音色～

３

今日はピアノのレッスンの日だ。
僕とルイはミッシェル先生の指導を受けていた。

真璃愛が来る日だけど、いつ来るつもりなんだろ？
本当に強引なんだから。
僕達にだって予定があるのにさ。

でも、やっぱりピアノを弾いてると落ち着くなぁ。
そして、今日は朝からいいお天気だ！
暖かい日が増えてきたし、もう春だな。
毎日の日課のランニングも気持ち良く走れた！

「何かいい事でもありましたか？」

ミッシェル先生が優しい瞳で僕を見ていた。

「あ、いえ。いいお天気だなって思ってました…」

僕は少し頬を赤くして答えた。

「ふふっ。本当にそうですね。楽しそうな音色でしたよ」

ルイもクスクスと笑いながらピアノを弾いている。

「では、今日はそろそろレッスンは終わりにしましょう」

そんな穏やかな日常をぶち壊しに来たのはもちろん真璃愛だった。

「来たわよ！」

一応ノックはされたけど、すぐに勢いよく扉が開いた…。

「おや、お客様ですね」

「あ、あなたは！ピアニストのミッシェル・カランカ様！」

「私をご存知なのですか？」

「もちろんです！ミッシェル様の繊細で美しい音色を聴きたい人がどれだけいるか！！音楽ファンのみならず虜にするミッシェル様のレッスンを受けてる！？」

「そうだよ」

ルイがニヤリと笑いながら真璃愛を見た。

「くっ！ルイもあの頃から変わらないわね！……失礼いたしました！私はマリアンヌ・カルセオラと申します」

「カルセオラ伯爵のご令嬢でしたか。皆様お知り合いだったのですね」

「は、はい！幼馴染みです！」

年上好きだった真璃愛は今世でもそうみたいだね。

「幼馴染み？そうでしたか？」

僕達を小さな頃から知っているミッシェル先生はお母様同様に不思議に思っている。
幼馴染みは前世の頃の話だから当たり前だよね。
今世では会ったばかりだし。

「そうなんです！もう！琉生と琉翔ってば恥ずかしがり屋なんだから！内緒にしてたのね！」

むりやり過ぎる！！