転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
君の願いと僕の願い
1
僕とクレアはまた王都の公園に戻った。
街は夕暮れのオレンジ色に染まり、もう夕方だ。
ベンチに座り、クレアに僕の上着を掛ける。
「ありがとう。……ローラ様は今頃きっとお父様と再会できているわね」
「そうだね」
元気いっぱいのローラ様の登場ですっかりデートプランが崩れちゃったな。
「また僕とデートしてくれる?」
クレアが少し驚いた顔をした。
「……私でいいの?」
「君以外にいないよ」
もう一度デートをやり直して、次こそ告白したい。
でも今の言葉も告白みたいかな。
「……なんだかルカ、今までと違うわ……」
恥ずかしそうに俯くクレア。
そう、僕はもう遠慮はしないと決めたんだ。
君を誰にも渡したくない。
そっとクレアの手を握り、リボンでお洒落にラッピングされた細長い箱のプレゼントを手のひらの上に乗せた。
「お誕生日おめでとう」
「あ…。ありがとう、ルカ」
その細長い箱をクレアが両手で握りしめていた。
「見てもいい?」
「もちろんだよ」
それは青とグレーが混ざった色のように見える宝石のネックレス。
君の好きな青い色のネックレス。
だけど僕の髪色と瞳の色でもある。
僕の独占欲が丸見えだよね。
クレアはどう思うかな?
「……綺麗なネックレス」
「気に入ってもらえたかな?」
「うん…。ありがとうルカ。とても嬉しい」
僕は少し恥ずかしくなってクレアに聞いた。
「クレア、着けてみて。……僕がしてもいい?」
「え!? う、うん」
クレアが僕に背中を向けて、髪を片方にまとめてくれた。
「……ッ!」
こ、これはこれで…ッ!
僕はなんてことを言ってしまったのか。
クレアのうなじが…。
僕は顔をさらに赤くして、なんとかネックレスを着け終えた。
顔の赤みが引くまで声がかけられなかったけど。
「……できたよ。とても素敵だよ、クレア」
キラリと夕日に光る石。
クレアの頬も夕日に染まっている。
デートは中断してしまったけど、最後に君の願いを。
「ね、お誕生日らしく、何かして欲しいこととか、お願いはないの?」
「ええ!? お願い?」
「うん」
「……え、と、なんでもいいの?」
「うん。もちろん」
「ルカのピアノが聴きたいわ」
「明日弾いてあげる。あとは…?」
君の為ならいつでも。
すると、クレアがスッと立ち上がった。
「公園を少し歩きたい」
「うん」
街は夕暮れのオレンジ色に染まり、もう夕方だ。
ベンチに座り、クレアに僕の上着を掛ける。
「ありがとう。……ローラ様は今頃きっとお父様と再会できているわね」
「そうだね」
元気いっぱいのローラ様の登場ですっかりデートプランが崩れちゃったな。
「また僕とデートしてくれる?」
クレアが少し驚いた顔をした。
「……私でいいの?」
「君以外にいないよ」
もう一度デートをやり直して、次こそ告白したい。
でも今の言葉も告白みたいかな。
「……なんだかルカ、今までと違うわ……」
恥ずかしそうに俯くクレア。
そう、僕はもう遠慮はしないと決めたんだ。
君を誰にも渡したくない。
そっとクレアの手を握り、リボンでお洒落にラッピングされた細長い箱のプレゼントを手のひらの上に乗せた。
「お誕生日おめでとう」
「あ…。ありがとう、ルカ」
その細長い箱をクレアが両手で握りしめていた。
「見てもいい?」
「もちろんだよ」
それは青とグレーが混ざった色のように見える宝石のネックレス。
君の好きな青い色のネックレス。
だけど僕の髪色と瞳の色でもある。
僕の独占欲が丸見えだよね。
クレアはどう思うかな?
「……綺麗なネックレス」
「気に入ってもらえたかな?」
「うん…。ありがとうルカ。とても嬉しい」
僕は少し恥ずかしくなってクレアに聞いた。
「クレア、着けてみて。……僕がしてもいい?」
「え!? う、うん」
クレアが僕に背中を向けて、髪を片方にまとめてくれた。
「……ッ!」
こ、これはこれで…ッ!
僕はなんてことを言ってしまったのか。
クレアのうなじが…。
僕は顔をさらに赤くして、なんとかネックレスを着け終えた。
顔の赤みが引くまで声がかけられなかったけど。
「……できたよ。とても素敵だよ、クレア」
キラリと夕日に光る石。
クレアの頬も夕日に染まっている。
デートは中断してしまったけど、最後に君の願いを。
「ね、お誕生日らしく、何かして欲しいこととか、お願いはないの?」
「ええ!? お願い?」
「うん」
「……え、と、なんでもいいの?」
「うん。もちろん」
「ルカのピアノが聴きたいわ」
「明日弾いてあげる。あとは…?」
君の為ならいつでも。
すると、クレアがスッと立ち上がった。
「公園を少し歩きたい」
「うん」