この一秒に、愛を込めて
デートに誘われた、と紗織さんにこっそり話したところ、彼女は何故か私以上に大喜びした。興奮し過ぎて、飲みかけのコーヒーをスタッフルームのテーブルにぶちまけたほど。
「そっかあ……! 良かったねえ、本当に良かった……!」
親でもこんなに喜んだりしないだろうなと思うくらい、紗織さんは噛み締めるように喜んでくれた。こんなに喜んでくれる先輩が近くにいて、私は幸せ者だ。
「それで、デートはどこに行くの?」
ぶちまけたコーヒーを綺麗に拭き取ってから、紗織さんはあらためて聞いた。
「……動物園、だそうです」
「へえ、ちょっと意外かも。進藤さんのイメージと動物園が全然結び付かないわ」
そうなのだ。私も同じことを思った。彼が動物を見てはしゃぐ姿なんて全く想像できない。でも、見てみたいかも……。
「そっかあ……! 良かったねえ、本当に良かった……!」
親でもこんなに喜んだりしないだろうなと思うくらい、紗織さんは噛み締めるように喜んでくれた。こんなに喜んでくれる先輩が近くにいて、私は幸せ者だ。
「それで、デートはどこに行くの?」
ぶちまけたコーヒーを綺麗に拭き取ってから、紗織さんはあらためて聞いた。
「……動物園、だそうです」
「へえ、ちょっと意外かも。進藤さんのイメージと動物園が全然結び付かないわ」
そうなのだ。私も同じことを思った。彼が動物を見てはしゃぐ姿なんて全く想像できない。でも、見てみたいかも……。