愛人家
「仕方ありませんよ、入手困難な部位が壊れてしまったから。連絡したところ1週間くらいでこの星に届くみたいです」
「本当に申し訳ありませんでした」
「顔を上げてください。あなたは僕を治してくれたんです。そんなに恐縮しないでください」

 パパの言葉に院長は恐る恐る顔を上げると、パパは人当たりの良い笑顔を向ける。

「パパ、院長はパパの正体を知っているの?」
「うん。ある一部の権力者方に僕のことを伝えているよ。万が一の時に対処出来るようにね」

 明るく告げるパパの言葉に少し寒気を感じたが、知らない振りをする。

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