ただ真っ直ぐに、君が好き。
<in 保健室>

「もう良いぞ」

「あ、ありがとう」



降ろされたのはベッドの上。

保健室の先生はグラウンドのほうで手当てしているらしくここにはいない。



「なにがあったの?」

「えっと...体が倒れてくのと同時に、めまいとか吐き気とかが起こって...」

「今は?」

「めまいと吐き気はあるよ。
後、ちょっとだるいかな」



とか、矢原くんの質問にゆっくり答えていった。



「多分これは熱中症だ。
寝てもおさまらなかったら病院に行けば良い」

「ありがとう。
でも、なんでそんな詳しいの?」

「俺、父親が...っていうか本当の親じゃなくて義理のなんだけどさ、まあその父親が医者で、俺も医者になりたいから、色々勉強してるんだ」
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