ただ真っ直ぐに、君が好き。
今日からここに通うんだ...!!

前にも一度、遠巻きに見たことはあったけど、こんなに近くで見るのははじめてだ。

...

あまりにも大きすぎる校舎を前に、ただ呆然と立ち尽くす私。

どうしよう、こんなに大きいなんて...

私、ここでやっていけるかな? 

そんな風に弱気になりながらも、なんとか足を動かせて入り口まで歩く。

そんな時、スラッとした、絵にも書いたようなイケメンが、私のことを見下ろしていた。



「...」



見下ろしてきたのは彼のくせに、なにも喋らないでいるから戸惑ってしまう。

せ、せめてなにか言ってよ!

ただ立ち尽くす彼に、心の中で必死にお願いする。

それなのに彼は、口すらも開けてはくれなくて..
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