ただ真っ直ぐに、君が好き。

side美晴

「えと、アオ、くん?」

「悪かったな」

「へ!?」



口を開くなり謝るアオくん。

どうして謝るんだろう…?

なんて、私は首をかしげる。



「母さんの世話好き」



あっ!思わず心の中で納得してしまった。

確かにマナさん、すごい食いぎみだったなぁ~…

うちのお母さんとも気が合うかもっ!



「うるさかったろ?」



そう言われて私は思い切り首を振る。



「ううん、おも…」



そう言いかけてとめる。

面白いって言い方はよくないか。



「うちのお母さんとも気が合いそうだったよ?」

「!そっか」




嬉しそうに頬を緩ませるアオくん。

お母さんのこと、大好きなんだろうなあ…

脳内お花畑な私はそんなことをふわふわと考えていた。

すると、トンっと後ろに倒れこんだ。




「へ?」




間抜けな声が響く。

なんでアオくんが覆い被さって…



「キスしていい?」

「へ!?」
< 51 / 52 >

この作品をシェア

pagetop