聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

「っ…」



そんな事言われても…仕方がないじゃないですか。



私だって、こうなりたくてなってるわけじゃない。



ただただ平穏な暮らしをしていただけなのに。



何も言い返せなくて唇をかみしめていたら、ぎゅうっと暖かい温もりに包まれた。



ラベンダーの香りが鼻腔をくすぐる。



っ…な、なんで私抱きしめられて…。



男の人に免疫がない私は、すぐに顔が熱くなるのを感じた。



心臓がバクバクうるさい。



ドキドキしすぎて、おかしくなりそうっ…。



「っ…は、離してください…」



「…っ、そういうのが男を煽るんです。あなたは自分が思っている以上に可愛いということを、もっと自覚してください」



「っか…可愛くなんて、ありませんっ…」



だって私、全然そんなことないよ。
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