聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
最初で最後
「…というわけです。ご理解頂けましたか?」
えーっと………。
「………たぶん…?」
首をこてんと横にすると、彼はほんのり顔を赤くして、呆れたように腰に手を当てた。
「…そんな可愛い顔しても無駄ですよ。ちゃんと話聞いてました?」
「聞いてましたもん…!それと、可愛くないですって何回言ったらわかるんですか…!!」
「だから、鏡見たことないんですかって何度も言ってるでしょう?その顔で無自覚だとか言わせませんから」
私たち、なんでこんな言い争い(?)をしているんだろう…?
元はと言えば、このイケメンさん……蘭紫呉さんが、色んなことを一気に話してきたのがいけなかったと思うのは私だけ…?
***
「………ノヴァって…“あの”ノヴァですか?」
「えぇ」
「ほんとのほんとに……??」
「物分りが悪い人ですね。そうだって言ってるじゃないですか」