聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
この場にいることさえ恥ずかしくなってきて、顔を両手でおおう。
「っ…あーもう…」
そしたらなぜか、紫呉さんまで顔を隠すようにしゃがみこんでしまった。
え、私なんかしちゃった…??
不安に思っていると、私をちらりと見上げて口を開いた。
「……だから、可愛い顔するの禁止です。今度したら罰金させますよ」
「っ…!!?」
手の隙間から除く紫呉さんの赤い頬。
そんなのを見ちゃったら、こっちだって倍以上に照れてしまう。
「か…可愛くないですっ…!からかわないでください…っ!」
ただでさえ男の人の免疫力がないというのに、紫呉さんに「可愛い」だなんて言われたら、それこそ爆発しちゃう。
「…もしかして、無自覚ってやつですか?」
「へっ…?」
む、むじかく……って?