聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい



この場にいることさえ恥ずかしくなってきて、顔を両手でおおう。



「っ…あーもう…」



そしたらなぜか、紫呉さんまで顔を隠すようにしゃがみこんでしまった。



え、私なんかしちゃった…??



不安に思っていると、私をちらりと見上げて口を開いた。



「……だから、可愛い顔するの禁止です。今度したら罰金させますよ」



「っ…!!?」



手の隙間から除く紫呉さんの赤い頬。



そんなのを見ちゃったら、こっちだって倍以上に照れてしまう。




「か…可愛くないですっ…!からかわないでください…っ!」



ただでさえ男の人の免疫力がないというのに、紫呉さんに「可愛い」だなんて言われたら、それこそ爆発しちゃう。



「…もしかして、無自覚ってやつですか?」



「へっ…?」



む、むじかく……って?
< 16 / 326 >

この作品をシェア

pagetop