聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
聞きなれない言葉だけど…何に自覚が無いんだろう…?
でも、今そんなことを話している場合じゃない。
さっきから話が脱線しすぎている。
いつまでもここにいるわけにはいかないし、早いとこ説明してもらわないと…!
「だとしたら、相当タチが悪い。わかっててやってる方がよっぽどマシです」
「あの、紫呉さ…」
私が名前を呼んでも、全然反応してくれない。
何をそんなに不満に思ったのか、文句が収まらないようでずっとブツブツ言っている。
「だいたい、涙目で上目遣いとか反則ですよ。それで落ちない男がいるわけな……」
あ〜〜もうっ!!
「っあの!!!そ、そんな話はいいんです…!!私が置かれてる状況を、ちゃんと説明してください」
いい加減じれったくなった私は、久しぶりに大声を上げた。