聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
「っ…!」
予想外の反応に、思わず胸が高鳴った。
敬語口調は変わらないのに、笑った顔は小さい子供のような幼さが垣間見える。
そんなに好きなのかな、紅茶…。
砂糖を入れなくても飲めるなんて、私の何倍も大人だ。
紫呉さんって、何歳なんだろう…?
そんな疑問を抱きつつ、これから話してもらうことに耳を傾けた。
「…では、最初にここがどこかを話しましょうか」
「お、お願いします」
それは確かに気になっていたこと。
窓の様子からするに、ここは2階にある部屋だということが分かる。
「俺たちノヴァはいくつかアジトを持っているんですが、ここはそのうちの一つです」
「あじと……って…」
「想像通りのものですよ。ただの溜まり場だと思ってください」