聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

だ、だってその…アレでしょう?



彩那ちゃんが言ってるのは、

「紫呉さんと蓮見先輩は二人とも引けを取らないくらいかっこいいし、どっちにしようか迷っちゃうな〜」

ってことでしょ……??



“どっちか”…なんて、考えるまでもないよ。



蓮見先輩がどんなにかっこよくて人気な先輩だとしても、私の心が揺らぐことはない。



「天地がひっくり返ってもそんなことはないよ…!!私は紫呉さんが大好きだもんっ!!」



そんな言葉で言い表せない様々な感情が昂って、気がついたら叫んでいた。



シーンと静まり返ったSHR前の教室にいたクラスメイトたちの視線が、一斉に向けられる。



目の前にいる彩那ちゃんも顔を赤らめ、見たことないくらいに照れていて。



「っ〜〜〜!!」



わ、私朝っぱらからなに言っちゃってるんだろうっ…!?



状況を把握した途端、顔がどんどん熱を上げていく。
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