聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
「そ、そっか…!変なこと聞いてごめんね??」
彩那ちゃんは彩那ちゃんで、申し訳なさそうにしつつまだほんのり頬を赤くしている。
「うぅっ…私、絶対変な人だって思われた…」
ここが教室だということも忘れて、思いの丈を叫んでしまうなんて…。
この場にいることさえいたたまれない私は手で顔を覆い、真っ赤になっているであろう顔を隠す。
「…でもさ、翠の紫呉さんへの気持ち…すごく伝わってきた。翠にこんな想われてる紫呉さんは、世界一の幸せ者だよ。録音して聞かせてあげたかったくらい」
手の隙間から覗いた彩那ちゃんは、にししと笑ってとても恐ろしいことを言ってきた。
も、もしそんなことになったら、紫呉さんに私の気持ちがバレちゃうよ…!!
「わああっ!ダメだよ!?絶対ぜったい、録音なんかしちゃダメだからね…?!」
「あははっ、さすがにしないって〜。冗談だよ、じょーだん!」