聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

さっきとはまるで違う。



「頑張って耐えるので…可愛い行動や言葉は、くれぐれも控えてくださいね?」




…形勢逆転って、こういうのを言うのかもしれない。



「〜っそ、そんなこといつもしてません…!」



きっと紫呉さんに勝てる日は来ないのだと、そう確信してしまった。



「あと、これから誰かに告白されたらすぐに言うこと。アプローチされていると気がついた時点でお願いします。約束ですよ」



そ、そんな頻繁にないと思うけど…。



「その…もし、言うのが遅くなったり、忘れてたり…。約束を破った場合は…」



恐る恐る聞いてみると、紫呉さんは少し考えるようなフリをして。



「約束を破ったら…?そうですねぇ…一生俺以外見れないように、たっぷり可愛がってあげましょう」



黒い笑みを浮かべたまま、頬をするりと撫でた。



「っ…」



もう、紫呉さんしか見えてないのに…って言おうとしたけど。
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