聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
「…あーあ、また顔真っ赤にして。可愛いにもほどがありますよ?」
紫呉さんがあまりにも色っぽすぎて、言葉も出てこなかった。
お風呂上がりの紫呉さんは、やっぱり私にはレベルが高すぎる…っ。
「翠は赤面症なんですか?」
「ち、違っ…紫呉さんが、意地悪するから…こうなっちゃうんです…っ」
なんとか言葉にできたけど、恥ずかしさのあまり目を瞑ってしまった。
うぅ…そんなに赤いのかな、私の顔……。
なんて、心配をしていたら。
──チュッ
唇に柔らかい感触を感じて、思わず目を見開いた。
「……目、開いてていいんですか?もっと赤くなっちゃいますよ」
そこにはニヤリと口角を上げて、意地の悪い笑みを浮かべた紫呉の綺麗な顔目の前にあって。
「っ…紫呉さんのバカ」
「ふっ…なんとでも言ってください。可愛すぎる翠が悪いんですから」
「〜っ!!」
これ以上ないくらいの幸せで満ち溢れているこの時間が、ずっと続けばいいなんて思ってしまう。