聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

っ…紫呉さん、優しすぎるよ。



ああ言っているけれど、私が寂しいって思ってること気づいてくれた上でそんな約束をしてくれたんだ、きっと。



紫呉さんのそういう優しいところ、本当に大好き。



私を想ってくれているということが、こんなにも伝わってくる。



｢準備できました？｣



｢はいっ、オッケーです…！｣



紫呉さんに手を引かれ、斗真さんに一度挨拶してから家を出た。



家までどれくらいかかるんだろう…と思っていたら、紫呉さんが｢あぁ｣と思い出したように口を開いた。



｢二十分くらいで着きますから、そんなに遅くならないと思いますよ｣



｢はい…って、え？二十分…？！｣



｢ふっ、驚きすぎです｣



そ、そうだったんだ……。



まだ聞きたいことがあるんけど…よし、この際だから気になることを聞いちゃおう…！



これからいっぱい聞けるとは思ったものの、我慢できなくなった。