聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
自然と繋がれる手に意識が集中して、ドキッと心臓が大きく跳ねる。
「っ…はい、ありがとうございます」
こういうさりげなさ…っていうのかな…。
凄く紫呉さんっぽくて、ついついときめいてしまう。
比べるまでもないけど…紫呉さんは私よりも断然大人だ。
きっと年上に違いないと思えるくらい、雰囲気がまるで違うんだもん。
と、そこまで思ったところであることに気がつく。
あれ………?
そういえば私、紫呉さんが何年生なのかとか何歳なのかとか、全く知らない気がする…。
勝手に年上だと決めつけて敬語で話していたけれど、もしかして同い年だったりするのだろうか。
こ、これは聞かなきゃ……!!
そう思ったときには、すでに考えるより先に言葉として飛び出していた。
「あのっ、紫呉さんって何歳なんですか…?」
突然のことに驚いたのか、紫呉さんは珍しく一瞬キョトンとしてから「言ってませんでしたっけ?」と言って。