聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

「高一ですよ、歳は十六。翠もですよね?」



「………え?」



えっと…聞き間違い、かな…??



信じられないセリフが聞こえて、自分の耳を疑った。



「あの、今なんて…」



もう一度聞いてみたところ、紫呉さんは小さくため息を吐いてから呆れたように…。



「だから、十六歳の高校一年生ですって。何をそんなに驚いてるんです?」



あっけらかんとそう言った。



「うっ、嘘…!?」



ほ、本当に私と同い年…なの…?



こんな大人っぽいのに……??



「じゃ、じゃあ斗真さんは…」



「あぁ…高校生には見えませんけど、あれでも一応高校生です。俺が三月生まれで、あいつは二月生まれ。年子ってやつですね」



「な……なるほど…?」



そんなことあるんだ…と、語られたまさかの事実に驚いてしまう。



ちなみに今は六月の中旬。



紫呉さんが三月生まれだからもう十六歳になってるけど、斗真さんは二月だからまだ十五歳なんだ。
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