聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

…うん、ちゃんと話さなきゃ。



「長くなるから、お昼休みじゃダメかな……?ちゃんと話すし、きちんとお礼も言いたいの」



覚悟を決めて、真っ直ぐ彩那ちゃんを見つめる。



「なんかワケありってことね、おっけ!翠がそう言うなら昼休みにしよ。四限が終わったらお弁当持って非常階段ね」



彩那ちゃんはすぐに頷いてくれて、可愛いウインクをしてくれた。



「うんっ、ありがとう…!」



「も〜!翠にお願いされたら断れるわけないでしょ?この美少女め!!」



「わっ!?さ、彩那ちゃん苦しいよっ…」



ぎゅむっと強く抱きしめられて、少し苦しかったけど…。



彩那ちゃんの腕の中にいられることが、とても嬉しかった。







「…っていうことがあったんだけど…その、彩那ちゃん…?」



「………」



「お、怒ってる…??」



私の小さく情けない声は、果たして彩那ちゃんに届いているのかどうか。
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