聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
逆らえない
泣きはらした目が鏡に映った。
「……これはなんとかしないと」
起きて直ぐ目に違和感を感じ、部屋にある全身鏡で顔を確認すると、目が腫れていた。
昨日散々泣いたからこんなことになってしまったのだろう。
家族に気づかれる前に治しておかないと、余計な心配をかけちゃうかもしれない。
それだけは避けなければ…!
パジャマのまま階段を下りて洗面所に行き、急いで温めたタオルと冷たいタオルを用意して交互に目に当てる。
この方法が良いと聞いてからはずっとこうしているけど、果たして合っているのかいないのか…。
でも、毎回これで治ってるから多分合ってるんだろうな。
それから顔を洗ってまた部屋に戻り、制服に袖を通した。
鏡を見たらさっきよりはマシになっているから、とりあえず大丈夫そう。