聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

「この前土曜日登校があったから、今日は振替休日だよ?」



「あら、そうだったわ。てっきり忘れてた。教えてくれてありがとね」



「あーちゃん」というのは妹の茜ちゃんのこと。



今年で中学2年生になるから、私の2歳下かな?



「ううん。行ってくるね」



「えぇ、行ってらっしゃい」



そんな会話をしてから、ようやく学校に向かった。



***



……お、落ち着かない。



家を出てから20分近く歩いたところに私の通う高校はある。



徒歩圏内にあって、偏差値もそこそこ普通の公立高校。



通いやくすて学力的にも私に合っているから、ここを第一志望に選んだ。



無事合格し、この春から高校1年生として通学しているんだけど…。



「私、そんなに変かなぁ…?」



誰にも聞こえないようにボソリと呟く。
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