聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
つい嬉しくなって、早く予定を決めたくなってしまう。
「いいなー。俺も混ぜてよ?」
その様子を見ていた…というより、聞いていた斗真さんがニヤリと口角を上げる。
え……っと…。
本当は2人で行きたい、って言うのが本音。
だいぶ我儘かもしれない…けど。
紫呉さんとのデートなんて、もしかしたらこれっきりかもしれないから。
斗真さんになんて言おうか迷っていたら、紫呉さんがキッパリ言った。
「断固拒否します。着いてきたら夕飯抜きですよ」
「っ…!!」
……嬉しい。
紫呉さんも私と同じ気持ちでいてくれてるのかも…とか。
そう思うだけで、飛び跳ねたいくらい喜んでいる自分がいる。
「げ、それは無理。俺外食好きじゃないんだよ」
「そもそも、俺たちの間に入ってこようとするなんて馬鹿じゃないですか?無粋にも程があります」
顔をしかめる斗真さんに冷ややかな視線を送る紫呉さん。