聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
い、今あーちゃんに言っちゃうの…!?
まさかこんな形であーちゃんに言うことになるなんて…。
「…………え??」
あーちゃんは、口をぽかんと開けて言葉を失った。
「う、嘘でしょ!!?お姉ちゃん、私ぜんっぜん聞いてないけど!?!?」
そしてすぐに目見開き、私に詰め寄る。
な、なんて言うのが正解…?
「ご、ごめんね…っ?その、言うタイミングがほんとになくて…」
本当は「恋人(仮)」みたいな関係だとか、それが今日決まった…とか。
そんなこと口が裂けても言えなかった私は、申し訳ない思いであーちゃんに謝った。
「将来はあーちゃんさんの義兄となる予定なので、どうぞお見知りおきを」
っ〜〜!?!?
勝手にそんなことを言った紫呉さんに、目を白黒させる私。
「えっ!?もう婚約済なの…!?」
「違うよあーちゃん…!紫呉さんも、変なこと言わないでくださいっ!」