らんらんたるひとびと。
「15分後に一人ずつドラモンド侯爵様との面談を実施いたしますので、外でお待ちください」
骸骨(名前がわからないので見た目で呼ぶ)に言われ、ぞろぞろと私たちは一旦、外に出た。
その際、さっき見覚えがあると言っていた令嬢に近寄ると。
令嬢はこっちを見てにっこりと微笑んだ。
「やっぱり、来てたか」
私も背が高い方だけれど、ナツメ先輩は172cmのすらっとした身長に。
今日はヒールの高い靴を履いているので更に背が高い。
緋色のドレスはシンプルだというのに、目を引くのはナツメ先輩の生まれ持った魅力に違いない。
「先輩も…調査ですか?」
周りに聞こえないように小声で話す。
「まあね。ということは、勿論、あんたも?」
「ええ、本部からの直々の命令でして」
白目になった状態で言うと、ナツメ先輩はアハハハと声に出して笑った。
ナツメ先輩は私よりも3歳年上で、国家騎士団の頭脳班で働いている。
国家騎士団の女性率はわずか一割で、そのせいか自然と女性同士は団結して仲良くなるのだ。
「えと、なんて呼べばいい? 私は、ハル」
「エアーです。子爵令嬢です」
と笑ってドレスをひらひらさせる。
「エアー令嬢。派閥はもう決めた?」
「派閥? そんなのあるんですか?」
ナツメ先輩が近寄ると柑橘系の匂いがする。
耳元で、
「アスカ令嬢とそれ以外で分かれてる。皆、選ばれないってわかってるからせめてのあがきでしょ」
「なるほど」
「あと、気を付けなさい。アスカ令嬢は」
「え?」
ナツメ先輩が耳元で何か言おうとした時、
「シナモンさんっ!」
ジェイの絶叫する声が辺りに響いた。
骸骨(名前がわからないので見た目で呼ぶ)に言われ、ぞろぞろと私たちは一旦、外に出た。
その際、さっき見覚えがあると言っていた令嬢に近寄ると。
令嬢はこっちを見てにっこりと微笑んだ。
「やっぱり、来てたか」
私も背が高い方だけれど、ナツメ先輩は172cmのすらっとした身長に。
今日はヒールの高い靴を履いているので更に背が高い。
緋色のドレスはシンプルだというのに、目を引くのはナツメ先輩の生まれ持った魅力に違いない。
「先輩も…調査ですか?」
周りに聞こえないように小声で話す。
「まあね。ということは、勿論、あんたも?」
「ええ、本部からの直々の命令でして」
白目になった状態で言うと、ナツメ先輩はアハハハと声に出して笑った。
ナツメ先輩は私よりも3歳年上で、国家騎士団の頭脳班で働いている。
国家騎士団の女性率はわずか一割で、そのせいか自然と女性同士は団結して仲良くなるのだ。
「えと、なんて呼べばいい? 私は、ハル」
「エアーです。子爵令嬢です」
と笑ってドレスをひらひらさせる。
「エアー令嬢。派閥はもう決めた?」
「派閥? そんなのあるんですか?」
ナツメ先輩が近寄ると柑橘系の匂いがする。
耳元で、
「アスカ令嬢とそれ以外で分かれてる。皆、選ばれないってわかってるからせめてのあがきでしょ」
「なるほど」
「あと、気を付けなさい。アスカ令嬢は」
「え?」
ナツメ先輩が耳元で何か言おうとした時、
「シナモンさんっ!」
ジェイの絶叫する声が辺りに響いた。