地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。

 
「逃げられると思ってたの?...あんただけ幸せになんてしないから。私はこんなに...ああ...どうしてこうなったのよっ!...これも全部あんたせいよ……」


車の中に連れ込まれた桃子。

そして運転している母親が先ほどから独り言、なのか、ブツブツ何か入っている。


桃子は車の中で小さくなって俯いていた。


「(絶対に2人から離れたらダメだって言われてたのに。それなのに.....)」


どのくらい車を走っただろうか。わからない。

桃子は怖くて何時間にも思えたから。

< 74 / 297 >

この作品をシェア

pagetop