地獄から救ってくれたのは極道の人達でした。
「逃げられると思ってたの?...あんただけ幸せになんてしないから。私はこんなに...ああ...どうしてこうなったのよっ!...これも全部あんたせいよ……」
車の中に連れ込まれた桃子。
そして運転している母親が先ほどから独り言、なのか、ブツブツ何か入っている。
桃子は車の中で小さくなって俯いていた。
「(絶対に2人から離れたらダメだって言われてたのに。それなのに.....)」
どのくらい車を走っただろうか。わからない。
桃子は怖くて何時間にも思えたから。