【短編】隣の席の田中くんにはヒミツがある
「じゃあ私先生に声かけて教室に戻るね。田中くんはちゃんと休んでて?」
「あ、ああ。……本当にありがとう、浜田さん」
もう一度お礼を言ってくれた田中くんは、スッキリした目を緩めて優しい笑みを私に向けてくれた。
ドキッ
ちょっと冷たく見える目をしている田中くんのその笑顔は、まるで通り雨の後に差し込む陽の光みたいで……。
綺麗で、カッコ良くて、ドキドキが止まらなくなる。
「う、うん。じゃあ」
これ以上一緒にいたら心臓が爆発しちゃいそうで、私は逃げるように保健室から出た。
そのまま保健室の先生がいるはずの職員室に向かう途中で、耐え切れなくてしゃがみ込む。
「……いっぱい、話しちゃった」
赤い顔を隠すようにうずくまって、さっきまであったことを思い返す。
具合いの悪い田中くんに肩を貸して、花を渡して。
そして初めて見る笑顔を向けてもらえた。
「あ、ああ。……本当にありがとう、浜田さん」
もう一度お礼を言ってくれた田中くんは、スッキリした目を緩めて優しい笑みを私に向けてくれた。
ドキッ
ちょっと冷たく見える目をしている田中くんのその笑顔は、まるで通り雨の後に差し込む陽の光みたいで……。
綺麗で、カッコ良くて、ドキドキが止まらなくなる。
「う、うん。じゃあ」
これ以上一緒にいたら心臓が爆発しちゃいそうで、私は逃げるように保健室から出た。
そのまま保健室の先生がいるはずの職員室に向かう途中で、耐え切れなくてしゃがみ込む。
「……いっぱい、話しちゃった」
赤い顔を隠すようにうずくまって、さっきまであったことを思い返す。
具合いの悪い田中くんに肩を貸して、花を渡して。
そして初めて見る笑顔を向けてもらえた。