【短編】隣の席の田中くんにはヒミツがある
美人と一緒の田中くん
田中くんのことがもっと好きだって気付いて、これからはもう少し積極的に話しかけようと決意した。
思えばシャーペンが空中で止まったことも聞けてないし、その話を聞きたいって言って連れ出せればまた二人きりでゆっくり話すことも出来るかもしれない。
そんな風につたないながらも作戦を立てて登校した翌日の朝。
教室に入った私は、早くも心が折れてしまいそうな話を聞いてしまったんだ。
「え⁉ うっそー! ショック! 本当なの?」
「本当だって! 私今さっき見たもん!」
教室に入ってすぐ。
いつも田中くんの近くに来てたくさん話をしている女子たちが騒いでいるのが聞こえた。
田中くんもまだ登校していないのに何を話しているんだろうってちょっと気になったんだ。
だから聞き耳を立てなくても聞こえてくる彼女たちの話を私は自分の机に鞄を置きながら聞いていた。
「田中くんが三年の西園寺先輩と一緒にいるの!」
ぴくっと、思わず反応して彼女たちの方を見てしまう。
田中くんの話?
西園寺先輩って、確かお金持ちですっごい美人のお嬢様だったよね?
三年生の西園寺華乃子先輩のことは入学して間もない私たちですら知っている有名人だ。
家がお金持ちで、美人で頭も良い。
まさに才色兼備というやつで、入学式に生徒会長として挨拶していたからみんな知っている。
入学式直後に美人生徒会長って主に男子の間で騒ぎになっていたから、名前も覚えちゃったし。
思えばシャーペンが空中で止まったことも聞けてないし、その話を聞きたいって言って連れ出せればまた二人きりでゆっくり話すことも出来るかもしれない。
そんな風につたないながらも作戦を立てて登校した翌日の朝。
教室に入った私は、早くも心が折れてしまいそうな話を聞いてしまったんだ。
「え⁉ うっそー! ショック! 本当なの?」
「本当だって! 私今さっき見たもん!」
教室に入ってすぐ。
いつも田中くんの近くに来てたくさん話をしている女子たちが騒いでいるのが聞こえた。
田中くんもまだ登校していないのに何を話しているんだろうってちょっと気になったんだ。
だから聞き耳を立てなくても聞こえてくる彼女たちの話を私は自分の机に鞄を置きながら聞いていた。
「田中くんが三年の西園寺先輩と一緒にいるの!」
ぴくっと、思わず反応して彼女たちの方を見てしまう。
田中くんの話?
西園寺先輩って、確かお金持ちですっごい美人のお嬢様だったよね?
三年生の西園寺華乃子先輩のことは入学して間もない私たちですら知っている有名人だ。
家がお金持ちで、美人で頭も良い。
まさに才色兼備というやつで、入学式に生徒会長として挨拶していたからみんな知っている。
入学式直後に美人生徒会長って主に男子の間で騒ぎになっていたから、名前も覚えちゃったし。