【短編】隣の席の田中くんにはヒミツがある
「ああ、俺と兄さん――あ、さっきの高校生な。俺たちは今SPとして西園寺先輩の護衛をしてるんだ」
「へ?」
「俺の家さ、家業で民間のSPやってるんだ」
「家業で……SP……?」
聞こえた言葉を理解するまでにちょっと時間がかかる。
そして、理解しても疑問ばかりが頭の中を駆け巡ってよく分からない。
SPというと警察の一部みたいなイメージなんだけど、民間のSPってどういうこと?
それに、SPが家業って……。
「浜田さんには見られちゃったよな、俺の力」
「力って……あっ」
疑問が解消されていない状態で更に話が続いたけれど、田中くんの力という話ならピンとくるものがあった。
シャーペンが空中で止まった光景を思い出す。
それに、さっき私が落ちずに浮かんでいたのも……。
「俺の家系ってさ、何故か超能力者ばっかり生まれるんだ。その力を利用して昔から用心棒だとか護衛とかやってたらしいんだ」
「あ、それで今はSPってこと?」
さっきまでの疑問の一つと繋がったから確認すると、「そ」と軽い返事をされた。
そして田中くんは近くにあった小石を手に取る。
手のひらに乗せられたそれを見ていると、小石はスゥーっとひとりでに浮き上がった。
「へ?」
「俺の家さ、家業で民間のSPやってるんだ」
「家業で……SP……?」
聞こえた言葉を理解するまでにちょっと時間がかかる。
そして、理解しても疑問ばかりが頭の中を駆け巡ってよく分からない。
SPというと警察の一部みたいなイメージなんだけど、民間のSPってどういうこと?
それに、SPが家業って……。
「浜田さんには見られちゃったよな、俺の力」
「力って……あっ」
疑問が解消されていない状態で更に話が続いたけれど、田中くんの力という話ならピンとくるものがあった。
シャーペンが空中で止まった光景を思い出す。
それに、さっき私が落ちずに浮かんでいたのも……。
「俺の家系ってさ、何故か超能力者ばっかり生まれるんだ。その力を利用して昔から用心棒だとか護衛とかやってたらしいんだ」
「あ、それで今はSPってこと?」
さっきまでの疑問の一つと繋がったから確認すると、「そ」と軽い返事をされた。
そして田中くんは近くにあった小石を手に取る。
手のひらに乗せられたそれを見ていると、小石はスゥーっとひとりでに浮き上がった。