【短編】隣の席の田中くんにはヒミツがある
「そして俺の力は念動力。自分の意志の力で物を動かせる超能力だよ」
「わぁ……」
改めて目の前で見ると不思議な光景。
種も仕掛けもない状態でこんな風にものが浮くなんて。
「すごいね」
「そう? ありえないとか、手品だろって思ったりしない?」
思ったことを素直に伝えると、少し悲しそうな顔で聞かれた。
「普通信じないだろ? 超能力なんて」
「え? まあ、いきなり見せられてたら信じられなかったかもしれないけれど……でも田中くんはさっき私のこともその力で助けてくれたでしょう? 信じるに決まってるよ!」
ちょっと興奮気味に答える。
だって、文武両道で超絶イケメンだってだけでもすごいのに、超能力者――エスパーだったなんて!
もうすごいって言葉しか出てこないよ。
「本当にすごいよ! なんだかドキドキしちゃう!」
思わず身を乗り出すようにして伝えると、近くなった綺麗な顔がふわっと嬉しそうに柔らかくなった。
その素敵な笑顔に私はカァッと頬を染めて固まってしまう。
「ありがと。……ホント、浜田さんって……」
続いた言葉は聞こえなかったけれど、照れたような様子を見れば悪く言われたわけじゃないことは分かる。
「わぁ……」
改めて目の前で見ると不思議な光景。
種も仕掛けもない状態でこんな風にものが浮くなんて。
「すごいね」
「そう? ありえないとか、手品だろって思ったりしない?」
思ったことを素直に伝えると、少し悲しそうな顔で聞かれた。
「普通信じないだろ? 超能力なんて」
「え? まあ、いきなり見せられてたら信じられなかったかもしれないけれど……でも田中くんはさっき私のこともその力で助けてくれたでしょう? 信じるに決まってるよ!」
ちょっと興奮気味に答える。
だって、文武両道で超絶イケメンだってだけでもすごいのに、超能力者――エスパーだったなんて!
もうすごいって言葉しか出てこないよ。
「本当にすごいよ! なんだかドキドキしちゃう!」
思わず身を乗り出すようにして伝えると、近くなった綺麗な顔がふわっと嬉しそうに柔らかくなった。
その素敵な笑顔に私はカァッと頬を染めて固まってしまう。
「ありがと。……ホント、浜田さんって……」
続いた言葉は聞こえなかったけれど、照れたような様子を見れば悪く言われたわけじゃないことは分かる。