アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
ノーラといっしょにすごせる
「だれかさんとは大違いだ。う……ん。だれかさんのは『ザ・男』っぽい短い髪しか見たことがないが、長いのは想像すら出来ない。だってほら、レディだったら髪が風にサラサラ流れる、というのが容易に想像出来る。しかし、だれかさんの場合はまったく思い浮かばない。脳が拒否しているのか、あるいは想像するだけムダだということだろう」
「いやいやコリン。長髪にしたら、まんざらでもないかもしれぬぞ。その黒色の長髪で顔を隠すのだ。夜中、庭の木の下に立ったら、腰を抜かすほど驚くこと間違いなしだ」
「ちょちょちょ、ちょっと待ってよ。どうしてわたしがそんなホラーチックなことをしないといけないわけ? という以前に、無理矢理想像していただかなくて結構です。髪は、伸ばすつもりはいっさいありませんから。この方がラクですし、レディがみんな長い髪という世間一般の風潮は好きではありません」
「いやいやコリン。長髪にしたら、まんざらでもないかもしれぬぞ。その黒色の長髪で顔を隠すのだ。夜中、庭の木の下に立ったら、腰を抜かすほど驚くこと間違いなしだ」
「ちょちょちょ、ちょっと待ってよ。どうしてわたしがそんなホラーチックなことをしないといけないわけ? という以前に、無理矢理想像していただかなくて結構です。髪は、伸ばすつもりはいっさいありませんから。この方がラクですし、レディがみんな長い髪という世間一般の風潮は好きではありません」