アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~

街へ買い物へ行く

 ノーラが来てからというもの、食事はかならず全員で行うようになった。朝食はテラス席で、ランチは一応バラバラだけど、東屋や居間でサンドイッチを食べたりしている。夕食は、当然食堂である。
 
 ワイワイと話をしながらとる食事は愉しくてならない。

 彼女が来てから、ずいぶんと様子がかわった。もちろん、いい方向にである。

 それまでは、コリンもわたしもなにかとぶつかり合ったり反発しあっていた。つまり、ケンカばかりしていた。というよりか、コリンが一方的におれ様を発動していた。そういう意味では短気で忍耐強くないわたしは、ついつい言い返したり文句を言ったりしてしまう。

 売られたケンカは買うわよ。

 わたしは、そういうスタンスなのだから仕方がない。

 とはいえ、それはコリンに対してだけである。
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