アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
 それに一応乗馬は出来る、はず。昔、まだ両親が生きていた頃、父に教えてもらったことがあった。そのときにはポニーだったけれど、ちゃんと乗ることが出来た。だから、まったく知らないわけではない。そのはず、である。

 今日も執事役のジェフが馭者を務め、アッシュフィールド公爵家の紋章が刻まれた四頭立ての馬車で出発をした。

 バーナードも王宮まで来てくれるという。

「ミヨがしでかしたときのサポート役としてついて行こう」

 そんなありえないことを言い訳を携えて。

 とはいえ、彼に出席する資格はない。だから、ジェフと一緒に馬車で待っていてくれる。

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