アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛～あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく～

「なにを騒いでいる？」

　しかも、親たちまでやって来た。

　すかさずケンドリック公爵家子息のマイケルが告げ口する。

　親たちがざわめいた。

「マイケル、ナターシャ。下位貴族子息と付き合うなと言っているだろう？　すべてにおいてレベルが違いすぎるのだからな」

　口髭は豊富なのに頭髪がかなり残念なケンドリック公爵がピシャリと言うと、彼の二人の子どもたちはニヤリと嫌な笑い方をした。

　だったら、あなたの子どもたちはだれとも付き合えないわ。