アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
「ふつうは服を着ているし、背中なんて見せびらかすことはないわよね? あるとすれば、そういうときなんでしょうけど、あなたとわたしの間にそういうときなんて訪れるわけがない。だったら、あなたの目にふれることはぜったいにない。いちいち申告なんていらないわよね?」

 自分でも嫌な女だと自覚している。だけど、なぜか彼に対して意地悪で陰険でいたかった。それから、反発したかった。
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