アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
「痛み止めが効いていなかったり、効き目がはやく終わっているかもしれないと思い、様子を見に……」
「そう。足のときといい、迷惑をかけてごめんなさい」
わざと本に目を落とした。それから、うつ伏せのまま足をバタバタさせた。それこそ、小さな子どものように。マナーの先生でなくても、「じっとしていなさい」と叱られるに違いない。
「迷惑だなんて……」
クレアがティーポットからカップに紅茶を淹れているのを感じる。
ラズベリーティーの爽やかな香りが鼻腔をくすぐる。
話をそらしたい。あるいは、彼女にこれ以上その話をやめるようお願いしたい。
だけど、出来なかった。
コリンのことが気になっているというのも、厳密にはあれからなにがあったのか気になっている。
あれからのことがよくわからない。
「そう。足のときといい、迷惑をかけてごめんなさい」
わざと本に目を落とした。それから、うつ伏せのまま足をバタバタさせた。それこそ、小さな子どものように。マナーの先生でなくても、「じっとしていなさい」と叱られるに違いない。
「迷惑だなんて……」
クレアがティーポットからカップに紅茶を淹れているのを感じる。
ラズベリーティーの爽やかな香りが鼻腔をくすぐる。
話をそらしたい。あるいは、彼女にこれ以上その話をやめるようお願いしたい。
だけど、出来なかった。
コリンのことが気になっているというのも、厳密にはあれからなにがあったのか気になっている。
あれからのことがよくわからない。