アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
「ガキまで生意気だな。まあいい。ぶたれたくなければ、そこをどくんだな。次期公爵さんよ」
「シャーッ!」

 シャーロットもまた、耳障りな声で笑う叔父に文字通り牙を剥いて歯向かった。

「うおっ! 猫まで生意気だな。んんんん? この猫は、売ればきっと金貨二、三枚になるぞ」

 ろくでなしは、どこまでいってもろくでなしね。

 というか、シャーロットってそこまで価値があるの? 彼女のモフモフ感がいいのかしら?

「とにかく、ミヨ。こっちに来い。ガキどもをき傷つけたくはないだろう?」

 そうして、ろくでなしの叔父は、小説に出てくるろくでなしのようなことを言いだした。
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