アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
「ノーラ、意識する必要なんてない。いまのままでも。言葉は、自然に取り戻せる。そうやって笑ってすごしている内にな」

 コリンが彼女の前に両膝を折り、頭をなでた。

 すると、ノーラはごく自然に笑顔になった。しかも、最高の笑顔に。

「アッシュフィールド公爵夫妻が、ノーラの後見人に決まった」
「ほんとうに? よかったわ」

 ヘンリーと顔を見合わせた。

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