アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
「よかったわね、ヘンリー。いくら養女でも、兄妹ってことになったらなにかと面倒くさいことになるかもしれないから」
「ちょちょちょ、ちょっと、それどういう意味?」

 真っ赤な顔で慌てるヘンリーが可愛い。そして、やっぱりまだ子どもね。

「まあ、あくまでも書類上のこと。こうして接しているかぎりでは、親子といってもいいのではないか?」
「バーナード、あなたの言う通りよ」
「まぁノーラとだれかさんとでは、どっちが親かわからないがね」
「コリン、なによ?」
< 282 / 303 >

この作品をシェア

pagetop