アッシュフィールド公爵夫妻の偽りの日々と存在しない愛~あなたの愛や絆は期待していませんのでご心配なく~
「もう一人、子どもがいるという設定になってもかまわないか?」
「……?」
「義理の息子と義理の娘がいる後妻。というか、息子と養女のいるバツイチ美貌の公爵に嫁ぐ、ド底辺令嬢という設定はどうだい?」

 コリンの美貌にいたずらっぽい笑みが浮かんだ。

「バーナード、手配を頼むよ。ノーラをアッシュフィールド公爵家の養女に迎えるか、もしくはアッシュフィールド公爵が彼女の後見人になる手配を。いま、隣にいる連中の手配は終わっているな? 連中には、大小数えきれない罪の償いをさせてやる。それと、バイロン・オルコットとその妻子を徹底的に洗ってくれ。どれだけだれから借金をしているのかも含め、どんなささいなことでも洗い出すんだ。そして、ぶっ潰せ。個人的にも社会的にも」
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