Special Edition ②
「怖くないの?」
「……ん」
「マジで?」
「……恥ずかしい方が上回ってるっ」
「あ……」
「それに……」
「ん?」
彼女が何か言いたいらしい。
けれど、噤んでしまった。
彼女の横に手をついて、布団をほんの少し外す。
さすがに呼吸しづらい。
俺の視線の先に、ずらされたブラから漏れる綺麗な胸が。
そこを意識しないように彼女の瞳を見つめて、『ん?』と目で訴えると。
「どうして、……私だけなの?」
「は?」
「聖くんは………脱がないの?」
「っ……」
あ、そう来たか。
そりゃあ、そう思うよな、うん。
超どストレートな質問にたじろぐ俺。
だって、俺まで脱いだらアウトじゃん。
脱いだ状態で我慢って、……相当などMじゃなきゃ、我慢できないっしょ。
「ひまり」
「はい」
「俺の服、脱がせたいの?」
「……脱がせたいというより、脱いで欲しいというか……」
「……ん?」
「あのね?」
「ん」
俺の首に腕を回して抱きついて来た。
そして、恥ずかしそうに消え入りそうな声で。
「……脱いだ所が見たいのっ」
「っ……」
ど天然って、マジで肉食女子より危険だって。
いや、恋愛未経験だからか?
とにかく、ひまりは可愛すぎるっ。
仕方なく、着てるTシャツを脱ぎはしたけど。
これって、どうなの?
この瞬間に親が乱入して来たら、速攻でレッドカードなんだけど。
「触ってもいい?」
「触りたいの?」
「……うんっ」
そ~っと触れるひまり。
首から胸、肩、腹筋の辺りまでゆっくりと触れてる。
それも、嬉恥ずかしそうな表情で。
「満足したか?」
「うんっ」
「じゃあ、俺も」
パジャマがはだけて肌が露わになってる彼女を抱き締めた。
明るい中で触れたら、怖がらせるかもしれないから―――。