Special Edition ②
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「聖くん、……どう?」
「っ……、めっちゃ可愛いっ」
俺の前にドレス姿で現れたひまり。
年末はハリウッドスター達のホームパーティーに両親が呼ばれ、ひまりと2人きりでのんびり且つ超ラブラブな時間を過ごした。
そして、日本でいう元旦と翌日の2日間は、両親が経営する会社が主催するパーティーがある。
俺に触れられることも少しずつ慣れて来た彼女は、俺だけに『女』の顔を覗かせる。
それが何よりも一番嬉しくて。
桜色のドレスは、スカートの前部分が膝のちょい上くらいの丈で、後ろはトレーン的に少し長め。
裾が桜の花びらをイメージしているのか、ひらひらとした感じにあしらわれてて。
肩部分にライン状にパールがあしらわれてる。
生地全体が刺繍っぽいテイストで、可愛らしさと上品さを兼ね備えてて。
前から見た感じは、完璧すぎるほど似合ってる。
だけど……。
「開きすぎっ」
「そう?」
「何、ナンパでもされに行くの?」
「べ、別にそんなんじゃっ。聖くんいれば十分だよっ」
オープンバックのデザインだとは聞いていたが。
肩紐部分から、腰部分に掛けてパックリと完全に開いている。
しかも、髪を母親がセットしたのか。
緩くふんわりと纏め上げられてて。
完全に背中が剥き出し状態。
肩紐部分に指が触れて、ほんの少しずらしたら、完全にアウトじゃん。
俺の部屋の姿見の前で、くるくると回る彼女は、俺がプレゼントしたヘアピンを気にしている。
あ、そうか。
そのピンに合うようなドレスにしたのか。
桜がモチーフで、パールとラインストーンがあしらわれてるヘアピン。
去年の年末年始の帰省の時に買ったやつ。
今日はそれにプラスして、桜っぽい花の髪飾りも付けてる。