Special Edition ②

「私がしてもいいですか?」
「っ……どうぞ」

お揃いで着ている生シルクのパジャマを抓んで、おねだりされた。
今まで脱がされることはあっても、わざわざ口ににしておねだりする女はいなかった。
意外にもこういうやり取りが新鮮で、思わず笑みが零れた。

恥ずかしいのか、ボタンを外し終えたところで顔を伏せた芽依。
その行動一つにしても、煽るには十分なのに。

「もういいのか?」
「っ……」

パジャマを両手で掴んで固まる芽依。
可愛すぎんだろ。
肩をびくつかせ、無意識に深呼吸してるし。

「お……ねがいっ、します…」

パジャマを掴む手がめちゃくちゃ震えてる。
そりゃあそうだよな。
初めては怖いよな。

震える手に優しく手を重ね、それに口づけをする。
綺麗にネイルが施されている指先を口に含んで、ちょっと悪戯っぽく舌で舐めて。

そんな俺の行動に驚きながらも、照れている姿が可愛くて。
思わずちゅ~っと吸い上げる。

「怖かったり、痛かったり、もちろん止めて欲しかったりしたら、合図して?」
「………」

潤んだ瞳で見上げる芽依は、小さく頷いた。

手の甲に口づけて、そのままゆっくりと足跡を残すようにキスを点在させて、桜色の唇へと。
キス自体は何度もしているのに、それでもやっぱり不安らしい。
俺の胸に添えられた手に、ぎゅっと力が込められている。

硬直する体を解すように。
恐怖と不安で震える体を落ち着かせるように。
そして、空気にさらされた肌が冷えぬように。

優しく、丁寧に、ありったけの想いを込めて。

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