Special Edition ②
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「悠真の好きなキーマカレー作ったの。食べるでしょ?」
「うん、もちろんっ」
翌週の火曜日。
二十時を回って出先から悠真が新居に帰宅した。
お互いに前のマンションはそのままにしてあって、少しずつ片付けることになっている。
「先にシャワー浴びて来る」
「うん」
数日前の喧嘩以来、メールでしかやり取りしてなくて、数日ぶりに顔を合わせた。
とはいえ、私は社内でチラッと何度も悠真を見ているけれど。
先に帰宅し、夕食を作り終え、シャワーも浴び終わってる璃子は、ダイニングに夕食の用意をする。
「ビール飲むかな?……一応、グラス冷やしとこ」
*
お風呂から上がって来た悠真は、濡れた髪をタオルで拭きながらキッチンへと。
グラスに浄水器の水を注ぎ、それを一気飲みした。
お互いに何となくぎこちない感じで、刺々しい視線ではないけれど、甘い雰囲気でもない。
「おっ、カルパッチョまであるっ!」
「ビール飲む?」
「飲む飲む!璃子さんも一緒に飲もう?」
「……じゃあ、一本だけ」
冷蔵庫から缶ビールを取り出し、冷やしておいたグラスもテーブルに並べた。
「いただきまーす」
「いただきます」
悠真のグラスにビールを注いで、それを彼の目の前に置く。
お互いにお酒は結構強い方だから、数本くらいじゃ酔わないけれど、精神的に弱ってる今は悪酔いしそうで沢山は飲めない。
「ん~っ、やっぱ璃子さんのキーマ、めちゃくちゃ旨い!」
「そう?……そう言って貰えると作り甲斐があるよ」
「スープカレーより、断然こっちの方が好き」
カレー好きな彼のために、色んなカレーを作ってあげた。
中でもこのキーマカレーは口に合ったようで、何度かリクエストされたほど。
「悠真の好きなキーマカレー作ったの。食べるでしょ?」
「うん、もちろんっ」
翌週の火曜日。
二十時を回って出先から悠真が新居に帰宅した。
お互いに前のマンションはそのままにしてあって、少しずつ片付けることになっている。
「先にシャワー浴びて来る」
「うん」
数日前の喧嘩以来、メールでしかやり取りしてなくて、数日ぶりに顔を合わせた。
とはいえ、私は社内でチラッと何度も悠真を見ているけれど。
先に帰宅し、夕食を作り終え、シャワーも浴び終わってる璃子は、ダイニングに夕食の用意をする。
「ビール飲むかな?……一応、グラス冷やしとこ」
*
お風呂から上がって来た悠真は、濡れた髪をタオルで拭きながらキッチンへと。
グラスに浄水器の水を注ぎ、それを一気飲みした。
お互いに何となくぎこちない感じで、刺々しい視線ではないけれど、甘い雰囲気でもない。
「おっ、カルパッチョまであるっ!」
「ビール飲む?」
「飲む飲む!璃子さんも一緒に飲もう?」
「……じゃあ、一本だけ」
冷蔵庫から缶ビールを取り出し、冷やしておいたグラスもテーブルに並べた。
「いただきまーす」
「いただきます」
悠真のグラスにビールを注いで、それを彼の目の前に置く。
お互いにお酒は結構強い方だから、数本くらいじゃ酔わないけれど、精神的に弱ってる今は悪酔いしそうで沢山は飲めない。
「ん~っ、やっぱ璃子さんのキーマ、めちゃくちゃ旨い!」
「そう?……そう言って貰えると作り甲斐があるよ」
「スープカレーより、断然こっちの方が好き」
カレー好きな彼のために、色んなカレーを作ってあげた。
中でもこのキーマカレーは口に合ったようで、何度かリクエストされたほど。