Special Edition ②
玄関ドアから現れたのは、麗しの彼女、蘭。
ワンピースにレギンスを合わせたレイヤードスタイルでカジュアルに仕上げてあって、その上にデニムの上着を羽織っている。
グランピングと言っても、コテージタイプの個室で、準備するものがないと聞いてるから、服装も拘らなくていいと伝えてある。
可愛らしさにカジュアルさもプラスされ、思わず頬が緩みそうになった。
「お天気も良さそうでよかったです」
「うちら、日頃の行いがいいからな」
「ウフフッ、ですね~」
蘭の自宅は四階建てで、一階は『CLUB泉』、二階と三階は従業員の寮らしくて。
四階部分が居住スペースになっている。
その四階から階段で下りて、愛車に乗り込む。
「何、その荷物」
「ひみつです」
肩を竦めてクスっと笑う蘭。
その横顔が愛らしい一方、長い髪を掻き上げるみたいにして片方に流す仕草が色気満載。
そういう仕草が自殺行為だって、気付いて欲しい。
今日一日の俺の理性のメーター、いつまで待つだろうか?
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車で一時間半で到着した場所は、かなり有名な避暑地にあるグランピング施設。
併設されているホテルや商業施設もあって、さすがGW、結構混んでる。
ショッピングもリラクゼーションも楽しめ、自然もアクティビティも楽しめるとあって、小さい子供からお年寄りまで人気の施設。
俺らは龍二の伯父さんだというオーナーに挨拶して、コテージの鍵を貰った。
部屋はかなり広くて、四人家族仕様のログコテージ。
北欧風のお洒落な家具家電も備わっていて、内庭にはハンモックやガーデンチェアセットがある。
「とりあえず、食料を調達するか」
「そうですね」