Special Edition ②
フゥ~~と大きな深呼吸した彼女は、目をぎゅっと瞑って口を開いた。
「その……、もう……我慢しなくて、いいですよっ/////」
「へ?」
「だからっ、………無理しなくてっ」
「…………っ/////」
何、解放許可出たってこと?
そうなの??
「ごめん、確認するけど」
「………はいっ/////」
「我慢って、何の我慢?手を繋ぐ、ハグ、キス、それ以上。スキンシップにも結構種類あるんだけど?」
俺、基本ドSな性格だからね。
今は期間限定でめっちゃ我慢してるけど。
本来は流れは受け身であっても、基本スタンスは攻めるのが好きだから。
一年四カ月、無条件で我慢して来たから、苛めたくもなる。
この修行僧並みの俺の努力を、少しでも理解してくれないと。
さて、蘭は何て返すだろうか。
紅潮してる彼女を見据え、じっと待っていると。
「……全部ですっ//////」
「っ//////」
どれが来るか、ドキドキしてたのに。
『全部』って……。
それ、完全解放許可発令と見做すよ?
「女に二言は無いか?」
「っ//////………無いですっ/////」
膝の腕でぎゅっと握られる手。
僅かに震えてるのが見て取れる。
ありったけの勇気を出して言ってくれたのだと分かるから。
その勇気を無駄にしちゃダメだよね。
俯く彼女の顎に指をかけ、ゆっくりと持ち上げる。
「蘭」
俺の呼びかけに反応するみたいに目を開けた彼女を優しく見つめて。
『よく出来ました』と分かるように額に唇を当てる。
さて、正座状態ではキスしか出来ねぇ。
仕方ない。
場所移動するか。