Special Edition ②
急停止した、俺の手。
それに気づいた蘭は、恐る恐る瞼を押し上げた。
バチっと絡む視線。
お互いにバツが悪く、ハッと息を呑む。
「あのさ」
「っ/////……はいっ/////」
「こんな明るいとこで平気?」
「ッ?!///////……考え…る、…余裕が……なくてっ//////」
「確かに」
いや、真昼間だし。
さすがに何もかけずにってのは、初回だと結構ハードル高くね?
何度か経験してても、多少の恥ずかしさはあるはずなんだけど。
俺はいいけど、めっちゃ目の保養になるし。
くるりと掛け布団らしきもので包むように。
エアコン付けといて正解だったな。
そんなことを脳の片隅で考えた、次の瞬間。
再びシャツに重力を感じた。
もちろん、掴んでるのは蘭で。
不安なんだろうなと思うから、その手にそっとキスを落とす。
ワンピースの裾の中へと指を這わせ、腰まで這い上がった先に触れるレギンスのウエスト部分を抓んでゆっくりと下げる。
そんな行動一つ一つにも、俺の心臓が限界の鐘を鳴らし続けてて。
今まで散々して来たそれらに、こんなにも煩く心臓が跳ね上がったことがなくて。
自分の耳に感じる鼓動音がヤバいくらい早い。
レギンスもワンピースも脱がして、俺自身もシャツを脱いで。
初めて味わう蘭の肌のぬくもりをじっくり堪能する。
再び首筋に顔を埋めて、ゆっくりじっくりと感触を確かめながら、背中に回した指先でそっと外した、その時。
ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピッと、スマホのアラームが鳴り響いた。