Special Edition ②
マジか。
そんな時間?
えええええぇぇぇぇ~~っ!!
尚も鳴り止まない無機質な音にイラっとしながら、布団を少し剥いで。
「ざ~んねん、タイムオーバー」
「っ//////」
まぁ、これでよかったのかも。
少しずつ慣らした方がいいしな。
見下ろした先にいる彼女は、硬直したまま俺をじっと見据えていた。
「蘭の気持ちは分かったから。少しずつ育めばいいよな?」
「っ//////」
ベッドに蘭を残したまま、リビングテーブルの上に置きっぱなしのスマホのアラームを止めに。
再びベッドへ戻ると、熱い視線が向けられて。
「そういう目で見ると、自殺行為だからな?」
「え?」
「今、俺に『男』を感じてるだろ」
「っ//////」
上半身裸だから仕方ねぇ。
パン屋の仕事は結構ハードで体力勝負だから、体には自信がある。
特に上半身は鍛え上げられてるから、女の子はみんな見惚れるんだよね。
さて、お土産でも貰おうかな。
さすがに中途半端だし。
素早く彼女の横に舞い戻った俺は、驚いて硬直する彼女を抱き締めて。
そして、掛け布団をぎゅっと握って胸元を隠している手をそっと外して。
タイムオーバーだと口にしたのに、延長戦のような行動を示す俺にたじろぐ蘭。
そんな彼女から、二つ目の誕生日プレゼントを頂戴する。
掛け布団をそっとずらし、ブラの金具は既に外してあるから、いとも簡単にずらせてしまって。
ほんの少しだけそれをずらして、柔らかいそこに唇を押し当てた。
「今日のところはこれで勘弁してやる。次はこれ、外させて貰うけど?」