Special Edition ②

ソファーの上に置かれたデニムの上着を蘭の肩に羽織らせる。

「やっとの思いでセーブしてんだから、少しくらいは駄々洩れの色気抑えて」
「ッ?!/////」

俺だけに見せてくれるのは嬉しいんだけど、さすがにさっきの今だからさ。
これ以上は毒なんだわ。

「周さんっ、カッコよすぎますっ/////」
「知ってる」
「っっっ~/////」

余裕をかませれるのもここまで。
たぶん、次は無理。
既にリミッター超えてるからね。
紛れもなく、次は獰猛なオオカミくんになるよ。

彼女に貰ったブーツを箱にしまって、それを紙袋に戻して。
纏めた荷物を手にして立ち上がると。

「クーラーバッグは私が持ちますっ!」
「いいよ、俺が持つから」
「私が持ちたいんですっ/////」

強引に奪い取られたかと思ったら、空いてる方の手で俺の手を掴んで来た。

「帰りましょ?」
「フッ、……ん」

さっきまで際どいことしてたから、ハードルが下がったのか。
彼女から手を握ることなんて無かったのに。

なのに、たかが手を繋ぐだけなのに。
なんか、俺の方がドキドキするんだけど。

隣りにいる、色気駄々洩れの彼女に煽られて。

だって、レギンス履いてないじゃん。
それ、素足だよ?
いいの?
車内で触るよ?
確実に……俺。

コテージから出ると、膝よりだいぶ上の丈のワンピースがひらひらと揺れて。
今にも下着が見えそうで。

肩に羽織ってるだけのデニムの上着を取って、それを腰に巻く。

「隠すとこ、多すぎ」
「いいんですよっ/////周さんだけに見せたいのでっ/////」

何だよ、それ。
どんだけ俺を喜ばせたら気が済むんだ。

「次の遠出は泊まりだから、覚えといて」
「……はいっ/////」

技能試験へのエールは特別仕様らしく。
合格したら、もれなくこの目の前の子が戴けるらしい。

なんか、今からその日が待ち遠しい。

~FIN~

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